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接客用語の基本:レストラン・ホテルで使う八大用語と、避けたいバイト敬語(JLPT N4〜N3)

約6分で読めます

レストランやホテルで働くインドネシア人向けに、接客八大用語、お客様の動作に使う尊敬語と自分の動作に使う謙譲語の区別、そして注意されやすいバイト敬語5つを対訳つきでまとめました。

Ilustrasi garis datar seorang staf restoran dan hotel berseragam sedang membungkuk sopan kepada tamu yang duduk, dikelilingi nampan berisi cangkir teh, buku menu, bel resepsionis, dan handuk lipat

日本のレストランやホテルでは、お客様に使う言葉と同僚に使う言葉は別物です。毎日ほぼ必ず出てくる決まったフレーズの組があり、日本ではこれを接客八大用語と呼びます。この8つが口から自然に出るようになると、あとの仕事はぐっと楽になります。

この記事で学べること:

  • 接客の基本となる8つのフレーズと、使う場面
  • お客様の動作に使う尊敬語と、自分の動作に使う謙譲語の見分け方
  • 上司に注意されやすいバイト敬語5つと、その言い換え
  • レストランの流れ:注文・配膳・下げる・会計
  • ホテルの流れ:チェックイン・ご案内・お詫び・チェックアウト

なぜ接客のフレーズは決まっているのか

接客の敬語は、語学力を見せるためのものではありません。役割はむしろ逆で、言い方をそろえることにあります。同じ場面では全員が同じ言葉を使うので、お客様は文の形だけで今なにが起きているかが分かり、新人はいちばん忙しい瞬間に自分で文を組み立てずに済みます。

ですから最初の段階では、理屈よりも暗記のほうが役に立ちます。敬語の全体像は敬語の基本で押さえておくとして、実際のホールやフロントで助けてくれるのは、そのまま使える定型フレーズです。

1. 接客八大用語

  • いらっしゃいませ(irasshaimase)— お客様が入店したときの挨拶。返事を求める言葉ではないので、答えを待つ必要はありません。
  • かしこまりました(kashikomarimashita)— ご注文やご要望を承ったとき。「分かりました」より丁寧です。
  • 少々お待ちください(shoushou omachi kudasai)— より柔らかくするなら「少々お待ちくださいませ」。
  • お待たせいたしました(omatase itashimashita)— お客様のところへ戻るたびに使います。待ち時間が十秒でも言います。
  • 恐れ入ります(osore irimasu)— お願いごとの前に置くクッションの言葉。席を少し詰めていただくときなどに使います。
  • 申し訳ございません(moushiwake gozaimasen)— いちばん丁寧なお詫び。お客様に「すみません」は軽すぎます。
  • ありがとうございました(arigatou gozaimashita)— お帰りのときや会計が終わったときは過去形で言います。
  • 失礼いたします(shitsurei itashimasu)— 客室に入るとき、テーブルに近づくとき、器を下げるときに使います。

初日に3つしか覚えられないなら、「いらっしゃいませ」「かしこまりました」「申し訳ございません」を選んでください。この3つで大半の場面がしのげます。

2. 尊敬語と謙譲語は「向き」で覚える

実用的なルールは一文で足ります。お客様の動作は高める(尊敬語)、自分の動作は低める(謙譲語)。

お客様の動作=尊敬語:

  • 食べる → 召し上がる(meshiagaru)
  • 見る → ご覧になる(goran ni naru)
  • 来る・行く・いる → いらっしゃる(irassharu)
  • 言う → おっしゃる(ossharu)
  • する → なさる(nasaru)
  • 待つ → お待ちになる(omachi ni naru)

自分の動作=謙譲語:

  • 見る → 拝見する(haiken suru)※クーポンなどを確認するとき
  • 行く・来る → 参る/伺う(mairu / ukagau)
  • 言う → 申す(mousu)
  • する → いたす(itasu)
  • 持っていく → お持ちする(omochi suru)

注意したいのは「お待ちになる」と「お待ちする」の組です。形は似ていますが向きが逆で、前者は待つのがお客様、後者は待つのが自分です。ここを逆にすると、普通の文法ミスよりも耳に残ります。向きの間違いについては職場で多い敬語の間違い10選で詳しく扱っています。

3. 避けたいバイト敬語5つ

バイト敬語は、アルバイト現場で広まった言い方です。意味は通じますが、店長や年配のお客様には雑に聞こえることがあります。

  • 「千円からお預かりします」→「千円お預かりします」。この「から」に働きはありません。
  • 「コーヒーになります」→「コーヒーでございます」。「なる」は変化を表す言葉で、断定ではありません。
  • 「ご注文は以上でよろしかったでしょうか」→「ご注文は以上でよろしいでしょうか」。注文は今の話なので過去形は不要です。
  • 「お会計のほう、お願いします」→「お会計をお願いいたします」。「〜のほう」は二つを比べるときの言い方で、やわらげる働きはありません。
  • 「お決まりになられましたか」→「お決まりになりましたか」。尊敬語を二重にすると、かえって過剰に聞こえます。

言い方をやわらげたいときに必要なのは、敬語を重ねることではなく、文の頭に置く前置きの言葉です。例はクッション言葉にまとめています。

4. レストランの流れ

お迎えとご案内:

  • 「いらっしゃいませ。何名様でしょうか」
  • 「お席へご案内いたします。こちらへどうぞ」

ご注文:

  • 「ご注文はお決まりでしょうか」
  • 「ご注文を繰り返します」
  • 「以上でよろしいでしょうか」

配膳と片付け:

  • 「お待たせいたしました。ラーメンでございます」
  • 「熱いのでお気をつけください」
  • 「お皿をお下げしてもよろしいでしょうか」

レジ:

  • 「お会計は千二百円でございます」
  • 「一万円お預かりします」

厨房やメニューの語彙はレストランの語彙にまとめてあります。

5. ホテルの流れ

チェックイン:

  • 「ご予約のお名前を伺ってもよろしいでしょうか」
  • 「こちらにご記入をお願いいたします」
  • 「お部屋は五階の507号室でございます」

ご案内:

  • 「お荷物をお持ちいたします」
  • 「エレベーターはこちらでございます」

ご要望とお詫び:

  • 「かしこまりました。すぐに確認いたします」
  • 「ご不便をおかけして申し訳ございません」

チェックアウト:

  • 「お忘れ物はございませんでしょうか」
  • 「またのお越しをお待ちしております」

宿泊業の用語は宿泊・ホテルの語彙を参照してください。

6. 自然に出るようにする練習

  • 八大用語を録音し、日本人スタッフの言い方と母音の長さを比べます。ずれやすいのは「いらっしゃいませ」の「い」と「お待たせ」の「お」です。
  • 一週間に一場面だけ練習します。今週はお迎えだけ、来週は注文だけ。まとめて覚えると混ざりがちです。
  • 同じシフトの先輩を聞きます。店ごとの細かい習慣があるので、推測するより真似るほうが早いです。
  • 聞き取れなかったときは黙らずに「恐れ入りますが、もう一度お願いできますでしょうか」と言います。丁寧なので何度使っても失礼になりません。

ご注意

接客用語や運用ルールは会社によって異なります。ホテルや飲食チェーンには独自のマニュアルがあり、店独自の挨拶を定めている場合もあります。この記事は一般的によく使われる形を説明したもので、勤務先のマニュアルに代わるものではありません。上司や社内マニュアルが別の言い方を指示している場合は、勤務先の指示に従ってください。

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