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国外に住む家族の扶養控除|38万円送金ルールと必要書類(2026年)

約6分で読めます

日本で働きながらインドネシアの家族へ送金している方向けに、国外居住親族の扶養控除の条件と必要書類を国税庁の資料をもとに整理しました。

国外の家族の扶養控除 - Potongan pajak tanggungan keluarga di luar Jepang

日本で働きながら、インドネシアにいる親・配偶者・子どもへ定期的に送金している方は多いと思います。その送金は、扶養控除を使うことで所得税と住民税を軽くできる場合があります。

ただし国外に住む家族については要件が厳しくなっており、送金していれば誰でも扶養に入れられるわけではありません。この記事では、国税庁が公開している資料(令和7年6月改訂のQ&A、令和7年6月1日現在の法令等に基づくもの)をもとに整理します。

要点

  • 国外に住む家族は「国外居住親族」と呼ばれます。
  • 年齢が16歳以上30歳未満、または70歳以上であれば対象になります。
  • 年齢が30歳以上70歳未満の場合は3つの例外のいずれかに当てはまる必要があり、最も多いのはその年に38万円以上の支払を受けていることです。
  • 会社へ親族関係書類送金関係書類の提出または提示が必要です。
  • 知人に頼んで現金を手渡しする方法は、証明として認められません

1. 年齢の前に確認する基本の要件

年齢を見る前に、次の3点を満たしている必要があります。

  • 日本の法律上の親族であること:6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族が該当します。親、配偶者の親、祖父母、兄弟姉妹も含まれます。
  • 生計を一にしていること:その方の生活費または教育費を実際に負担していることが前提です。
  • その方自身の合計所得金額が58万円以下であること
58万円という金額は、令和7年12月1日に施行され令和7年分以後の所得税について適用されるものです。改正前は48万円でした。

2. 年齢による区分

年齢は、その年の12月31日の現況で判定します。

  • 16歳以上30歳未満:対象になります。
  • 70歳以上:対象になります。
  • 30歳以上70歳未満:次の3つの例外のいずれかに当てはまる場合のみ対象になります。

16歳未満の子どもは所得税の扶養控除の対象外です。子どもについては児童手当の制度が用意されています。

3. 30歳以上70歳未満の3つの例外

  1. 留学により国内に住所および居所を有しなくなった方
  2. 所得税法上の障害者に当たる方
  3. その年に生活費または教育費に充てるための支払を38万円以上受けている方

インドネシア出身の働く方の場合、実際に使われるのはほとんどが3番です。たとえば45歳の親を扶養に入れたい場合、その年の送金額の合計が38万円以上である必要があります。

障害者についての注意点:外国政府が発行した障害者手帳に相当する書類があっても、それだけでは該当しません。判定は日本の所得税法の定義によります。

4. 用意する書類

親族関係書類

その方が自分の親族であることを証明する公的な書類で、氏名・生年月日・住所または居所の記載があるものです。インドネシア国籍の方の場合、出生証明書、婚姻証明書、家族カード(Kartu Keluarga)などインドネシア政府が発行した書類が該当します。

必要な組み合わせの例は次のとおりです。

  • 子ども:子どもの出生証明書
  • 自分の親:自分の出生証明書
  • 配偶者:自分の婚姻証明書
  • 配偶者の親:自分の婚姻証明書と配偶者の出生証明書

書類が日本語以外で作成されている場合は、日本語の翻訳文の添付が必要です。旅券(パスポート)の写しを除き、原則として原本の提出または提示が必要です。

送金関係書類

その年に、生活費または教育費に充てるための支払を必要の都度その方に行ったことを明らかにする書類です。次のようなものが該当します。

  • 金融機関や資金移動業者の書類で、送金者の氏名・受領者の氏名・送金日・送金額の記載があるもの
  • 国外の家族が使う家族カードについてのクレジットカード会社の利用明細書
  • 登録を受けた電子決済手段等取引業者の書類

インターネットバンキングの利用明細や通帳の写しでも、上記4項目が確認できれば該当します。

38万円送金書類

送金関係書類のうち、その年の支払の合計額が38万円以上であることが分かるものです。30歳以上70歳未満で例外3番により扶養に入れる場合に必要です。

留学ビザ等書類

例外1番の場合のみ必要です。留学先の国の査証に類する書類の写し、または在留カードに相当する書類の写しです。

5. 送金でつまずきやすい点

  • 一人ずつ別々に送る。 父と母の両方を扶養に入れるなら、送金もそれぞれ本人あてに行う必要があります。代表者にまとめて送った場合、その代表者の分しか認められません。
  • 共同名義口座は注意が必要。 誰への送金か明らかでない場合、送金関係書類には該当しません。
  • 知人経由の現金手渡しは認められません。 現金で渡した旨の申立書は、所得税法上の送金関係書類には当たりません。
  • 送金手数料も金額に含めてよい。 37万円を送金し手数料が1万円かかった場合、38万円の支払があったものとして差し支えありません。ただし、書類にその手数料の額が記載されている場合に限ります。
  • 判定の基準日は送金した日です。 家族の口座に入金された日ではありません。12月末に送金して翌年1月に入金された場合も、送金した年の支払として扱います。
  • 複数年分をまとめて送っても分けられません。 送金した年の分としてのみ扱われます。
  • 同じ方へ年3回以上送金する場合は、明細書を提出したうえで、その年の最初と最後の送金に係る書類だけを提出または提示することができます。ただし、その最初と最後の合計が38万円未満のときは、合計が38万円以上であることが分かる分の書類を追加する必要があります。

6. 年末調整でやること

  • 年の最初または入社時に扶養控除等申告書を出すとき、親族関係書類を提出または提示します。
  • 年末調整のときに、送金関係書類(または38万円送金書類)を提出または提示します。
  • 申告書の「生計を一にする事実」欄に、その年に送金した金額の合計を記入します。この欄は年末に記入するため、申告書を書き直して再提出するか、別途提出する形になります。
  • 年末調整に間に合わなかった場合でも、翌年の確定申告で適用を受けられます。

申告書は会社が7年間保存することになっています。自分でも控えを残しておくと安心です。

7. よくある失敗

  • 40代の親を扶養に入れたが、年間の送金額が38万円に届いていなかった。
  • 家族全員分をまとめて弟一人に送っていた。
  • 出生証明書や家族カードの日本語訳を用意していなかった。
  • パスポートの写しだけを出し、親族関係書類を出していなかった。
  • 一度手続きすれば自動で続くと思っていた(申告書と書類は原則として毎年必要です)。

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参考・公式情報

ご注意

この記事は2026年8月13日時点で確認した公的情報をもとに作成しており、法的助言・税務助言ではありません。制度の適用はお一人ずつの状況によって異なり、内容が変更される可能性もあります。ご自身の申告については、勤務先の担当部署、お住まいの地域を管轄する税務署、または税理士にご確認ください。

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