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役所と会社の通知文でよく出る文書語:かたい日本語の読み方(JLPT N2〜N1)

約5分で読めます

会社や役所から届く通知文は、文書語というかたい書き言葉で書かれています。期限・義務・漢語の名詞という三つの型を知ると、一枚の紙が数分で読めるようになります。

Ilustrasi seorang pekerja duduk membaca satu lembar surat resmi berbahasa Jepang dari kantor, dengan ikon kalender tenggat, amplop, dan stempel di sekitarnya.

役所と会社の通知文でよく出る文書語:かたい日本語の読み方

日本で暮らすインドネシア人の多くが、同じところでつまずきます。職場の会話はできる、指示も分かる。ところが会社や役所から届いた一枚の紙を開くと、まるで別の言語のように見える。

これは気のせいではありません。日本の公的な文書には、文書語(ぶんしょご)という書き言葉があります。短く、中立で、二通りに読めないように選ばれた言葉です。その結果、日常の動詞は漢語の名詞に置きかわり、聞き慣れた表現はより古い形に変わります。

幸いなことに、型の数は限られています。ここに挙げる二十ほどの言い方を覚えると、会社や役所からの通知の多くは、推測に頼らずに読めるようになります。

この記事で扱うのは言葉の型であり、制度の中身ではありません。手続きの内容そのものは、その通知を出した窓口に確認してください。

なぜ通知文は急に難しくなるのか

会話では、一つの文に動詞が一つ入ります。通知文では、その動詞が漢語の名詞に変わり、まわりに助詞や敬語がつきます。

  • 会話:書類を出してください
  • 通知文:書類のご提出をお願いいたします

意味は同じで、書類を出してほしいという内容です。変わったのは包み方だけです。この包みを開く習慣がつくと、難しさはかなり下がります。

1. 期限を決める言葉

通知文でいちばん大事なのは、たいてい「いつまでか」です。読む時間が一分しかないなら、まずここを探します。

  • 〜までに … その日が締切。9月30日までにご提出ください。範囲を表す「〜まで」とは別物です。
  • 〜以内 … その数字を含めた期間の中。14日以内は14日目も含みます。
  • 〜以降 … その日から後。10月1日以降はその日を含みます。
  • 〜をもって … その時点で。3月31日をもって終了します。
  • 速やかに … すぐに。日数の指定はありませんが、急ぐ調子です。
  • 遅滞なく … 遅れずに。速やかにより硬く、規程の文でよく使われます。
  • 〜次第 … 何かが終わり次第すぐ。決まり次第ご連絡します。
  • 〜に際し/〜に当たり … そのときに、それを行うにあたって。長い文の書き出しに来ます。

2. 義務と禁止を表す言葉

  • 〜するものとする … そう決まっている、という規程の言い方です。お願いではありません。
  • 〜を要する … 必要とする。別途手続を要します。
  • 〜する必要があります … 上のやさしい言い換えです。
  • 認められません … 受け付けられない、認可されない。
  • 〜することはできません … できない。
  • できかねます … こちらでは対応できません。やわらかく聞こえますが、内容は不可です。
  • 〜のないよう … そうならないように。遅れのないようご注意ください。

ここで誤解が起きやすい点があります。日本語の硬い文は、やわらかく聞こえるのに内容は強いということです。丁寧な調子は、任意という意味ではありません。

3. 行動を求める言葉

文末の動詞を見ると、動くのが読み手なのか差出人なのかが分かります。

  • ご提出ください … 提出してほしい。いちばん一般的な形です。
  • ご提出願います … 少し硬く、少し強い言い方です。
  • 〜されたい … 「〜してほしい」の非常に硬い形。役所の文書に出ます。受身でも願望でもありません。
  • ご記入のうえ、ご返送ください … 記入してから返送する。〜のうえはAをしてからBという順序を表します。
  • ご持参のうえ … 持ってきてから。窓口への案内文でよく見ます。
  • ご了承ください … 了解してほしい。すでに決まっていて、同意を求めているわけではないという合図です。
  • お問い合わせください … 問い合わせてほしい。

4. 動詞の代わりに立つ漢語の名詞

文が急に読めなくなる原因の多くはここにあります。次の言葉は、もとは動詞です。

  • 提出 … 書類を出すこと
  • 届出 … 役所などへ届けること
  • 申請 … 願い出ること
  • 変更 … 変えること
  • 記載 … 書かれている内容
  • 添付 … 付けること
  • 返送 … 送り返すこと
  • 送付 … 送ること
  • 受付 … 受け取ること、窓口そのもの
  • 手続 … 手順

読み方のこつは単純です。頭の中で「する」を足します。提出は提出する、つまり出すこと。文が一気に日常語に近づきます。

5. 段落全体の意味を変える接続語

  • なお … 付け加えると。この後には、見落とせない情報が来ることが多いです。
  • ただし … 例外の合図。ここを飛ばすと、通知一枚の意味を取り違えます。
  • つきましては … そういうわけで。この後に本題のお願いが来ます。
  • また … そして。
  • その他 … それ以外。

時間がないときは、ただしとつきましての後ろを先に読みます。

6. 通知を三つの手順で読む

  1. 数字と日付を探す。期限や「〜までに」に印をつけます。
  2. 主な文の文末を見る。ください・願います・されたいなら読み手が動きます。します・いたしますなら差出人が動きます。
  3. 宛先を探す。提出先、窓口、郵送先が、どこへ持っていくのか、どこへ送るのかを示します。

この三つが見つかれば、長い一文が完全に分からなくても、通知の骨組みはつかめています。

7. 読む練習

例文1:本書類は、9月30日までに人事課へご提出願います。

  • 期限:9月30日までに
  • 行動:ご提出願います(読み手が出す)
  • 宛先:人事課へ

例文2:変更が生じた場合は、遅滞なくお届け出ください。なお、届出が遅れた場合は別途手続を要することがあります。

  • 条件:変更が生じた場合
  • 行動:遅滞なくお届け出ください
  • なおの後:遅れると別の手続きが必要になることがある

例文3:受付は10月1日以降といたします。ただし、郵送の場合はこの限りではありません。

  • 時期:10月1日以降
  • ただしの後:郵送はその条件の対象外

三つ目は、ただしを飛ばしてはいけない典型例です。

書類を読む練習を続けるために

もっと具体的な場面で読む練習をしたい場合は、次の記事が同じ型の日本語を扱っています。

こうしたかたい文がよく使われる代表が入管からの通知です。届出義務の例は転職時の14日以内の届出の記事で読めます。

おわりに

文書語が難しく感じるのは、文法が複雑だからではなく、その型が会話にほとんど出てこないからです。型が分かれば、不安だった一枚の紙も数分で読めるようになります。

まずは第6節の三つの手順から始めてください。手元にある古い通知を一枚選び、期限・行動・宛先に印をつけてみましょう。

注記:この記事は言葉の型を説明するものであり、制度の内容を説明するものではありません。通知の意味は、出した機関や個々の事情によって変わることがあります。手続き、在留資格、税金、労働に関わる判断については、その通知を出した窓口、または資格のある専門家に直接ご確認ください。

Kartu kosakata: 8 ungkapan batas waktu dalam surat resmi Jepang seperti made ni, inai, dan chitai naku.
Kartu kosakata: 8 ungkapan kewajiban dan larangan dalam dokumen resmi Jepang seperti mono to suru dan mitomeraremasen.
Kartu kosakata: 10 kata benda kanji prosedur seperti teishutsu, todokede, shinsei, dan tetsuzuki.
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