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2026年10月1日から:会社は「正社員との待遇差の説明を求められる」ことを書面で知らせる義務があります

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2026年10月1日から、有期・パート・派遣で働く人の労働条件の明示事項に「待遇の相違の内容及び理由等について説明を求めることができる旨」が追加されました。説明を求める権利自体は2021年4月からありますが、今回新しくなったのは会社が書面で知らせる義務で、違反した者は10万円以下の過料に処されます。

Ilustrasi pekerja kontrak asing di Jepang memegang surat kondisi kerja yang mencantumkan hak meminta penjelasan perbedaan perlakuan dari karyawan tetap, dengan ikon bonus, cuti musiman, dan meja konsultasi

2026年10月1日から:会社は「正社員との待遇差の説明を求められる」ことを書面で知らせる義務があります

日本で有期雇用、パート・アルバイト、または派遣で働いている場合、同じ職場の正社員と比べて、賞与・家族手当・住宅手当・季節の休暇などが違っていることが多いと思います。

2026年10月1日から変わったのは一点です。会社は、待遇差の内容と理由について説明を求めることができる旨を、労働条件の明示書に書く義務を負いました。これはパートタイム・有期雇用労働法の施行規則等の改正と、労働者派遣法関係の改正にもとづくものです。

このページの情報は、2026年10月5日に公的資料で確認しました。

2026年10月1日に変わったこと

厚生労働省のリーフレットによると、会社が労働者を雇い入れるときに明示しなければならない事項に、次の一つが追加されました。

  • 「待遇の相違の内容及び理由等について説明を求めることができる旨」

これは、パート・有期雇用労働者について従来から明示が義務づけられていた次の事項に追加される形です。

  • 昇給の有無
  • 退職手当の有無
  • 賞与の有無
  • 相談窓口

同じリーフレットによると、この明示を行わなかった場合、違反した者は10万円以下の過料に処されます。

説明を求める権利そのものは新しくありません

ここは誤解しやすいところなので、分けて書きます。

労働者から求めがあったときに会社が待遇差を説明する義務は、パートタイム・有期雇用労働法が全面施行された2021年4月1日から既にあります(法第14条第2項)。ですから、2026年10月より前から働いている方も、権利自体は以前から持っています。

2026年10月1日から新しくなったのは、その権利があることを会社が雇い入れ時に書面で知らせる義務です。つまり今回の改正は、「聞いてよいと知らなかった」という状態をふさぐものです。

書面での明示義務は雇い入れ時にかかるものなので、2026年10月1日を過ぎただけでは、すでに働いている人の労働条件通知書が自動的に再交付されるわけではありません。実際に受け取るのは、その日以降に新しく雇われた人や、新たに契約を結んだ人が中心になります。ただし、説明を求める権利そのものは、その紙があるかどうかに関係なくあります。

会社が説明しなければならない内容

説明を求めた場合、リーフレットによると、会社は次の二つを説明しなければなりません。

  1. 待遇の相違の内容や理由
  2. 法第6条から第13条までの措置を講じるに当たって考慮した事項

説明の方法は次の二つのうちいずれかで、会社が選びます。

  • 資料を活用して口頭により説明する
  • 説明事項をすべて記載した資料を交付する

どの待遇について聞けるのか

今回の改正に合わせて、「同一労働同一賃金ガイドライン」も裁判例を踏まえて見直され、記載が充実しました。考え方が明確化された待遇には、たとえば次のものがあります。

  • 賞与
  • 退職手当
  • 無事故手当
  • 家族手当
  • 住宅手当
  • 夏季冬季休暇
  • 病気休職と休職中の賃金保障
  • 福利厚生施設の利用条件

注意していただきたいのは、ガイドラインは「差があれば必ず違法」という意味ではないことです。法律が禁じているのは、職務の内容、責任の程度、職務内容・配置の変更範囲などから見て不合理な待遇差です。「パートだから」「外国人だから」という理由は、この枠組みでは説明として成り立ちません。

年次有給休暇は別の仕組みで、勤続期間と週の労働日数から日数が決まります。くわしくは有給休暇(yuukyuu)のガイドをご覧ください。

派遣で働いている方へ

厚生労働省は派遣労働者向けの資料も別に公表しています。要点は同じで、待遇の相違の内容及び理由等について説明を求めることができる旨が、雇入れ時と派遣時の明示事項に追加されました。

派遣の方が迷いやすいのは、誰に説明を求めるのかという点です。雇用主は派遣元の会社ですので、説明義務を負うのは派遣元です。毎日働いている工場や店舗(派遣先)ではありません。

外国人労働者に関わる部分

同じ日付で動いたものがもう一つあります。外国人を雇う会社向けの公的な指針、「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」が改正され、三段階で適用されます。

  • 2026年6月14日:基本的考え方、不合理な待遇差の禁止、日本語学習支援、外国人雇用状況届出の虚偽届出に対する罰則の部分
  • 2026年10月1日:待遇の相違の内容・理由の説明に関する部分
  • 2027年4月1日:育成就労制度の開始に合わせたほぼすべての部分

つまり、待遇差を説明する義務は一般の法律だけでなく、外国人労働者の扱いを定める指針にも明記されています。

技能実習から育成就労への移行については、2027年4月1日からの育成就労の記事で別に説明しています。

同じ日に始まる他の二つの変更

2026年10月1日は、ほかにも関係しそうな変更の開始日です。

実際の進め方

  1. 自分の労働条件通知書または雇用契約書を探してください。「待遇の相違」「説明を求めることができる」という行があるか確認します。
  2. どの待遇について聞きたいかを書き出します。具体的なほど答えが返ってきやすくなります(例:「同じ部署の正社員には住宅手当があるのに、自分にはない理由」)。
  3. 人事または労働条件通知書に書かれた相談窓口に、説明を求めたいと伝えます。派遣の方は派遣元の会社に伝えます。
  4. 回答を残しておきます。口頭で説明された場合は、日付・説明した人の名前・内容を自分で書き留めてください。
  5. 会社がまったく説明しない場合や、理由が「立場が違うから」だけの場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます。

給料や残業代が支払われない問題は経路が別で、集めるべき証拠も違います。給料や残業代が支払われないときの相談方法をご覧ください。

覚えておいていただきたいこと

説明を求めることは権利であり、苦情の申立てではありません。この法律は、質問すれば賞与や手当が上がることを保証するものではありません。保証されているのは、内容と理由についての回答を受けられることです。それをもとに、その差が妥当かどうかをご自身で判断できるようになります。

公的情報

  • 厚生労働省「パートタイム・有期雇用労働者に関するルールが変わります(令和8年10月1日施行)」労働者・事業主向けリーフレット
  • 厚生労働省Webマガジン「2026年10月からパートタイム・有期雇用のルールが変わります―3つの改正ポイント」
  • 厚生労働省「派遣労働者の同一労働同一賃金について」令和8年10月1日改正対応版パンフレット・Q&A・様式例
  • 厚生労働省「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針の一部を改正する告示案概要」

免責事項

この記事は2026年10月5日時点で確認できた公的資料にもとづく一般的な情報であり、法律上の助言ではありません。制度の適用は契約内容・会社の規模・個別の事情によって異なる場合があります。就労や在留資格に関わる判断については、都道府県労働局、労働組合、または社会保険労務士などの専門家にご相談ください。上記の確認日より後に制度が変わることがありますので、行動する前に必ず公的情報をご確認ください。

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