特定在留カードとは:在留カードとマイナンバーカードの一体化で何が変わるか、手数料・交付期間・マイナ保険証への影響【2026年版】
2026年6月14日から、在留カードとマイナンバーカードの機能を1枚にまとめた「特定在留カード」の交付申請が始まっています。取得は任意で、オンライン申請には対応しておらず、他の手続と同時にしか申請できません。対象者、手数料、交付までの期間、電子証明書の失効によるマイナ保険証への影響を、出入国在留管理庁の公表内容をもとに2026年9月7日時点でまとめました。

目次
特定在留カードとは:在留カードとマイナンバーカードの一体化で何が変わるか
2026年6月14日から、出入国在留管理庁は特定在留カード(在留カードとマイナンバーカードの機能を1枚にまとめたカード)の交付申請の受付を開始しています。地方出入国在留管理局での受付は、翌開庁日である2026年6月15日からです。
このカードの取得は任意です。申請しなければこれまでどおり在留カードが交付されるだけで、不利益はありません。ただし、申請できるタイミングは自由ではありません。他の手続と同時にしか申請できず、オンライン申請にも対応していないためです。
この記事は、出入国在留管理庁が公表している内容をもとに、2026年9月7日時点の情報としてまとめています。
要点
- 運用開始は2026年6月14日。地方出入国在留管理局での受付は6月15日から。
- 取得は任意。申請しなければ通常の在留カードが交付されます。
- 対象は、住民基本台帳に記録されている中長期在留者です。
- オンライン申請には対応していません。 地方出入国在留管理官署または市区町村の窓口のみです。
- 2026年6月14日以降の初めての手続時に交付を受ける場合、手数料は原則として不要です。
- 交付までは最短でも2週間前後、通常の在留カードより10日ほど長くかかります。
- 電子証明書は、交付を受ける1週間程度前に失効します。マイナ保険証の使用に影響が生じる可能性があります。
- 特定在留カードは在留カードなので、常時携帯義務が課されます。
- 継続して所持したい場合、在留カードの交付を伴う手続の都度、改めて申請が必要です。
1. 何が一体化されるのか
これまで、日本に住む外国人は2枚のカードを持っていました。
- 在留カード:出入国在留管理庁が交付し、在留資格と在留期間を証明するもの。常時携帯義務があります。
- マイナンバーカード:市区町村を通じて交付され、行政手続やe-Tax、そしてマイナ保険証として使われるもの。
特定在留カードは、この2枚を1枚のカードにまとめたものです。法律上はあくまで在留カードであり、そこにマイナンバーカードの機能が搭載される形になります。
注意したいのは、これは有効期間まで自動的に一本化される仕組みではないという点です。出入国在留管理庁は、特定在留カードのマイナンバーカード機能に係る有効期間の満了日は本来の在留期間の満了日までであり、必要な手続をしなければ利用者証明用電子証明書が失効し、マイナ保険証として使用できなくなる可能性があるとしています。
2. 対象者と、申請できる窓口
対象は、住民基本台帳に記録されている中長期在留者です。市区町村に住居地を届け出て在留カードを持っている方は、基本的に該当します。
特別永住者については、特定特別永住者証明書という別の制度が用意されており、出入国在留管理庁のサイトに別途の案内ページがあります。
申請は窓口のみで、しかも他の手続と同時に行います。
地方出入国在留管理官署の窓口:
- 在留資格変更許可申請のとき
- 在留期間更新許可申請のとき
- 永住許可申請のとき(要件や取消しの考え方は永住許可(永住)の解説記事で扱っています)
- 在留カードの再交付申請や在留カードの有効期間の更新申請のとき
- 在留カードの記載事項の変更届出のとき
市区町村の窓口:
- 新規上陸後の住居地届出と同時
- 在留資格変更等に伴う住居地の届出と同時
- 住居地の変更届出と同時(転出・転入の順序は市をまたぐ引っ越しの手続きで解説しています)
出入国在留管理庁は「特定在留カード交付申請はオンライン申請に対応していません」と明記しています。会社がオンラインで在留期間更新を申請している場合、その手続の中では特定在留カードの申請はできません。
3. 必要書類
- 特定在留カード交付申請書(地方入管用と市区町村用の2種類があります。窓口に合ったものを使ってください)
- 暗証番号設定依頼書
- 写真1葉(1歳未満の場合は不要)
- パスポート
- 在留カード
暗証番号について、出入国在留管理庁は、代理人または取次者が申請を行う場合には、代理人・取次者が申請人の設定した暗証番号を確認できないよう、申請人自身に封緘等の措置をさせたものを提出するよう求めています。会社や取次機関に書類を任せる場合でも、暗証番号を口頭で伝える必要はありません。
4. 手数料
出入国在留管理庁は、手数料について、2026年6月14日以降の初めての手続時に交付を受ける場合は原則として不要としています。
それ以外の場合、たとえば交換を希望しての再交付申請などでは、手数料が必要になることがあります。
- 入管に対する手数料:1,900円(直送の場合は2,600円)
- J-LISに対する手数料:600円(電子証明書の発行を受ける場合は800円)
これらは、在留期間更新や在留資格変更そのものの手数料とは別です。そちらは2026年10月1日から改定されます。金額の詳細は2026年の在留申請手数料の変更で扱っています。
5. 交付までの期間と、マイナ保険証への影響
ここが最も見落とされやすい点です。
- 出入国在留管理庁は、特定在留カードは申請から交付まで最短でも2週間前後を要し、通常の在留カードに比べて10日ほど長くかかるとしています。
- 発行手続の関係上、既に所持しているマイナンバーカード、または特定在留カードのマイナンバーカード機能に係る電子証明書は、交付を受ける1週間程度前に失効します。
- 同庁は、この電子証明書の失効に伴い、マイナ保険証等の使用に影響が生じる可能性があると明記しています。
つまり、医療機関や薬局でマイナ保険証が使えない期間が生じ得ます。継続的な通院や服薬がある方、妊娠中の方、定期健診の予定がある方は、申請の時期と代替手段をあらかじめ考えておくことをおすすめします。マイナ保険証の仕組みと、読み取れないときの取り扱いは2026年の健康保険証の解説記事で扱っています。
6. 「都度、申請が必要」——最も忘れやすい点
一度取得すればそのまま続くと考えている方が少なくありませんが、そうではありません。
出入国在留管理庁は、特定在留カードを継続して所持することを希望する場合には、既に所持している場合や既に交付申請を行っているときであっても、在留カードの交付を伴う手続(在留資格変更許可申請、在留期間更新申請、永住許可申請、在留カードの有効期間の更新申請等)の都度、併せて特定在留カードの交付申請を行う必要があるとしています。
申請を忘れれば、交付されるのは通常の在留カードで、マイナンバーカード機能はそのカードから失われます。
なお、退職・転職の際の届出は、これとは別に必要です。詳しくは退職・転職時の14日以内の届出をご確認ください。
7. 常時携帯義務は変わらない
出入国在留管理庁は「特定在留カードは在留カードであるため、常時携帯義務が課せられます」としています。
カードが1枚になっても、家に置いておいてよいことにはなりませんし、権限のある職員から提示を求められたときの取り扱いも変わりません。
8. 2026年9月30日という区切りとの関係
出入国在留管理庁は、在留許可手数料について、2026年10月1日以降の申請が改定の対象であり、2026年9月30日までの申請には改定前の手数料が適用されるとしています。
そのため、9月中に在留期間更新や在留資格変更の申請を前倒しする方が増えます。その場合、窓口でもう一つの判断が必要になります。特定在留カードの交付申請を同時に行うかどうかです。
考えるべき点は2つです。
- 交付までが10日ほど長くなるため、新しいカードが手元に届くのが遅くなります。
- 交付の1週間程度前に電子証明書が失効するため、マイナ保険証が使えない期間が生じ得ます。
どちらが適切かは人によって異なります。ただ、この判断は窓口に立つ前に済ませておくほうが安全です。
9. 窓口へ行く前のチェックリスト
- その日の手続が、特定在留カードの交付申請を同時に行える手続に当たるかを確認する。
- 申請書の種類(地方入管用か市区町村用か)を間違えない。
- 暗証番号設定依頼書を用意し、代理人・取次者が申請する場合は自分で封緘する。
- 写真1葉、パスポート、在留カードを用意する。
- 今後3〜4週間の通院・受診予定を確認する(マイナ保険証が使えない期間が生じ得るため)。
- 今月中に在留期間更新をする場合は、2026年9月30日という手数料の区切りも併せて確認する。
- 次回の手続でも改めて申請が必要であることをカレンダーに残す。
参照した一次情報
- 出入国在留管理庁「特定在留カード等交付申請について」
- 出入国在留管理庁「在留カードとマイナンバーカードの一体化Q&A」
- 出入国在留管理庁「令和8年10月1日付け在留許可手数料の改定について」
- 出入国在留管理庁「特定特別永住者証明書交付申請について」
いずれも2026年9月7日に確認しました。
ご注意
この記事は制度の全体像を理解していただくためのもので、法的助言ではありません。カードの仕様、必要書類、手数料、交付までの期間は変更されることがあり、地方出入国在留管理官署や市区町村によって取り扱いが異なる場合もあります。判断の前に、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署またはお住まいの市区町村の窓口にご確認ください。健康保険に関する事項は、加入している保険者にご確認ください。
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