JLPT N3〜N2 文法問題の解き方:3つの問題形式、★問題(文の組み立て)の答え方、よくあるひっかけ
文型を覚えたのに JLPT の文法の点数が上がらない人へ。N3〜N2 の文法の3つの問題形式、番号をまちがえない★問題の解き方、文章の文法の考え方、選択肢のひっかけ、時間配分の目安をまとめました。

目次
JLPT N3〜N2 文法問題の解き方:3つの問題形式、★問題(文の組み立て)の答え方、よくあるひっかけ
文型をたくさん覚えたのに、JLPT の文法の点数が上がらない、という学習者はたくさんいます。原因は覚えた量が足りないことより、問題の解き方にあることがよくあります。JLPT の文法問題は「この文型の意味は何か」だけでなく、「この文型はどの形につながるか」「だれがするのか」「文の正しい順番はどうか」も問います。
この記事では、JLPT N3 と N2 の文法の3つの問題形式、それぞれの解き方、よく出るひっかけ、時間の使い方を説明します。文型そのものはJLPT N3 の文型とJLPT N2 の文型で学べます。
1. 文法問題はどの科目にあるか
JLPT 公式サイトによると、試験科目は次のとおりです。
- N3: 言語知識(文字・語彙)30分、言語知識(文法)・読解 70分、聴解 40分。文法は2つ目の科目で、読解と同じ時間の中で解きます。
- N2: 言語知識(文字・語彙・文法)・読解 105分、聴解 50分。文字・語彙、文法、読解を1つの科目の中で解きます。
つまり、文法に時間を使うほど、読解の時間が減ります。公式サイトには試験時間が変わる場合があると書かれているので、受験前に必ず最新の案内を確認してください。
N3 と N2 の文法は、次の3つの問題形式でできています。
- 文の文法1(文法形式の判断) — かっこに入る正しい文法の形を選ぶ
- 文の文法2(文の組み立て) — 4つの部分を並べて文を作り、★の位置に入るものを選ぶ
- 文章の文法 — 短い文章の中の空欄に入るものを選ぶ
2. 形式1:文法形式の判断
教科書の練習問題にいちばん近い形式です。かっこのある文が1つあり、4つの選択肢から1つを選びます。
例:
先輩に資料の作り方を教えて( )、とても助かりました。
- あげて 2. もらって 3. くれて 4. させて
答え:2. もらって。「先輩に」の「に」から、先輩が助けてくれた人で、受けたのは「私」だとわかります。(人)に〜てもらうが合います。「くれる」を使うなら、ふつうは「先輩が教えてくれて」になります。
おすすめの確認の順番:
- 文全体を先に読む。 かっこの前だけを読まないこと。答えのヒントは後ろにあることが多いです。
- 接続を確認する。 かっこの前は辞書形か、ます形(ますを取った形)か、て形か、名詞+の か、形容詞か。たとえば 〜ながら はます形(ますを取った形)につきます(食べながら)。〜うちに は、ふつう〜ている形、ない形、形容詞、名詞+の につきます(働いているうちに、知らないうちに、若いうちに、学生のうちに)。
- だれがするのかを確認する。 受身、使役、やりもらい(あげる・くれる・もらう)はよくひっかけになります。が・に・を を見ましょう。
- よい意味か悪い意味かを確認する。 例:
雨が降っていた( )、試合は予定どおり行われた。
- にもかかわらず 2. おかげで 3. ばかりに 4. せいで
答え:1. にもかかわらず。雨が降っていたことと、試合が予定どおり行われたことは反対の関係です。「おかげで」と「せいで」は原因を表し、「ばかりに」は悪い結果につながる原因を表します。
- 文末を確認する。 〜ている、〜たい、〜だろう、命令などの文末の形が、選べるものを限定することがよくあります。たとえば 〜ないうちに の後には、状態が変わる前にしておきたいことが来るのがふつうです。
3. 形式2:文の組み立て(★問題)
いちばん難しいと思われやすい形式です。下線が4つあり、その1つに★がついています。4つの部分を並べて正しい文を作り、★の位置に入るものを答えます。順番そのものを答えるのではありません。
例:
田中さんは __ __ ★ __ 帰ってしまった。
- 言わずに 2. 何も 3. 会議が 4. 終わると
解き方:
- 最後の下線の後ろの言葉を見る。 最後の下線の後ろは「帰ってしまった」(動詞)です。動詞の直前に合うのは「言わずに」です。
- 必ずくっつく組み合わせを探す。 「何も」の後にはふつう否定の形が来るので、何も言わずに で1つのまとまりになります。「会議が」にも動詞が必要で、会議が終わると になります。
- 文全体を組み立てる。 田中さんは 会議が 終わると 何も 言わずに 帰ってしまった。
- 順番の番号を書く:3 → 4 → 2 → 1。
- 最後に★の位置を見る。 ★は3番目の下線なので 2. 何も です。答えは2です。
いちばん多い失敗は、文は正しく組み立てたのに、1番目や最後の部分の番号を答えてしまうことです。問題用紙に順番の番号を小さく書き、★の下に来る番号に丸をつける習慣をつけましょう。
ほかのコツ:
- 部分の最後についている助詞(が、を、に、と、ので)は、次に何が来るかの大きなヒントです。
- 「何も」「少しも」「決して」はふつう否定の形とセットになります。「まるで」はふつう「〜ようだ」「〜みたいだ」とセットになります。
- 迷ったら後ろから(最後の下線の後ろの言葉から)組み立てます。日本語では文の終わりが、その前の形を決めることが多いからです。
4. 形式3:文章の文法
この形式では、エッセイや読者の投稿などの短い文章を読み、いくつかの空欄を埋めます。問われるのは1つの文型だけでなく、文と文のつながりです。
例:
日本の職場では、報告・連絡・相談が大切だと言われる。( 1 )、新人のうちは、何をどこまで報告すればいいのか分からないことも多い。
- しかし 2. そのため 3. つまり 4. たとえば
答え:1. しかし。1文目は「報連相は大切だ」、2文目は「新人はわからないことが多い」と言っています。反対の関係なので「しかし」を使います。
この形式で気をつけること:
- 接続詞。 しかし、そのため、つまり、ところが、それに、一方、このように。詳しくは接続詞のまとめをご覧ください。
- 指示語。 この、その、こうした、そのような。前の文の何を指しているかを探します。
- 文末の文体。 文章が「である・だ」体なら、「です・ます」の選択肢はふつう合いません。
- 筆者の立場。 筆者が自分の経験を話しているのか(〜と思った、〜ことにした)、一般的な考えを説明しているのか(〜と言われている)。
- 時。 過去の話なら、過去形や〜ていた の選択肢が合うことが多いです。
読み方:その段落のかっこに答える前に、段落を最後まで読みましょう。ヒントは後ろの文にあることが多いので、かっこごとに止まらないようにします。
5. 選択肢によくあるひっかけ
- 形が似ていて、意味が違う。 「〜ばかりか」と「〜ばかりに」は似て見えますが、意味はまったく違います(「〜だけでなく」と「〜だけが原因で悪い結果になる」)。
- 意味が似ていて、ニュアンスが違う。 「おかげで」(よい結果の原因)と「せいで」(悪い結果の原因)。
- する人が入れ替わる。 〜てもらう、〜てくれる、〜させる、〜させられる。
- 自分のことにしか使わない形。 「〜たい」は自分の希望。ほかの人の希望にはふつう「〜たがっている」を使います。
- 特定の形を必要とする言葉。 決して〜ない、たとえ〜ても、まるで〜ようだ。
N2 でまちがえやすい文型のペアは、JLPT N2 のまちがえやすい文法も参考にしてください。
6. 時間の使い方
文法に何分使うかという公式の決まりはありません。次の目安を、自分に合わせて調整してください。
- N3: 70分を読解と一緒に使います。読解の長い文章に時間を残すため、文法を20分ぐらいで終えるようにしている学習者が多いです。
- N2: 105分を文字・語彙、読解と一緒に使います。よくある目安は、文字・語彙と文法を30〜35分ぐらいで終え、残りを読解に使うことです。読解の解き方はJLPT N2〜N1 読解の解き方にあります。
1問に1分以上かかって、まだ迷っているときは、いちばん可能性が高いものを選んで印をつけ、次に進みます。時間が残ったら戻りましょう。解答用紙を空欄のままにしないでください。
7. 効果的な練習方法
- 文型を接続と一緒に覚える。 「〜うちに=selagi」だけでなく、前に来る形と、例文を1つ丸ごと覚えます。
- ★問題は順番を書いて練習する。 練習のときは答えだけでなく、順番全体(たとえば 3-4-2-1)を書きます。試験本番での正しい習慣になります。
- まちがえた問題を分析する。 まちがえた問題ごとに、理由を書きます。意味、接続、する人、ニュアンスのどれか。数週間続けると、自分のまちがいの傾向が見えてきます。
- 公式の問題を使う。 JLPT のサイトには問題例があり、公式問題集もあります。ほかの出版社の問題集も練習に役立ちますが、難しさが違うことがあります。
- 毎日短い文章を読む。 接続詞に気をつけながら短いエッセイや記事を読む習慣があると、文章の文法が解きやすくなります。
8. ミニ練習
問題A(形式1)
部長が戻って( )、この書類を机の上に置いておいてください。
- こないうちに 2. くるうちに 3. きたうちに 4. こないうちは
問題B(形式2、★問題)
この店のラーメンは __ __ ★ __ おいしい。
- ほど 2. 並んででも 3. 食べたい 4. 1時間
解説を読む前に、まず解いてみましょう。
解説A: 答えは 1. こないうちに。「〜ないうちに」は「(状態が変わる)前に」という意味です。文の意味は「部長が戻ってくる前に、この書類を机の上に置いておいてください」です。「くるうちに」「きたうちに」はこの意味では使いません。
解説B: 並べると、この店のラーメンは 1時間 並んででも 食べたい ほど おいしい。順番は 4 → 2 → 3 → 1。★は3番目の下線なので、答えは 3. 食べたい です。ヒント:「〜ほど+形容詞」(ほどおいしい)なので、「ほど」は「おいしい」の直前に来ます。
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ご注意: この記事は日本語学習のための教材で、JLPT の公式の資料ではありません。問題の構成、試験時間、問題数は変わることがあります。最新の情報は JLPT 公式サイト(jlpt.jp)と、受験する国・地域の実施機関の案内で必ず確認してください。この記事のコツは合格を保証するものではありません。


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