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住民税のよくある10の質問|日本で働くインドネシア人向けガイド(2026年)

約8分で読めます
住民税Q&A - Tanya Jawab Pajak Juminzei Jepang

日本で働くインドネシア人の方から、住民税についての相談が毎年6月〜8月に集中します。特に「会社を辞めたあとに請求が来た」「帰国直前に納付書が届いた」というケースが多く見られます。この記事では、総務省と自治体の公式情報をもとに、よくある10の質問にお答えします。以下の数字はすべて2026年7月31日時点で確認したものです。

ご注意:税額や納期は自治体によって異なる場合があります。本記事の数字は全国の標準税率です。実際の金額と納期は、お住まいの市区町村の税務課(課税課)で必ずご確認ください。

1. 住民税とは何ですか

住民税は、その地域に住む人に課される地方税です。総務省は住民税を「地域社会の会費」的な性格を持つ税と説明しています。ごみ処理、上下水道、学校教育、福祉といった行政サービスの費用を、その地域に住む人が分担するという考え方です。

住民税は次の2つで構成され、納税者は合計額を市区町村に納め、市区町村が道府県民税分を道府県に払い込みます。

  • 道府県民税
  • 市町村民税

国税である所得税とは別の税金です。違いは質問10をご覧ください。

2. 外国人も住民税を払う必要がありますか

あります。 総務省は公式ページで、住民税は「1月1日時点で日本に住所があり、一定額以上の所得などがある人であれば、外国人の方でも住んでいる市区町村に支払う必要がある税金」と明記しています。

誤解が多いポイントは次のとおりです。

  • 賦課期日は1月1日です。その日に住民登録がある市区町村が、その年度の課税を行います。
  • 1月2日以降に日本から出国した場合でも、納税義務は残ります。
  • 所得が非常に少ない方は非課税になる場合がありますが、非課税限度額は自治体によって異なります。

3. なぜ1年遅れで請求が来るのですか

住民税は、前の年の1月1日から12月31日までの所得をもとに計算されるためです。今月の給与に対してかかる税金ではありません。

  • 2026年6月から納める住民税は、2025年1月〜12月の所得で計算されています。
  • 来日1年目は前年の所得がないため、住民税がゼロ、または非常に少額になることが多くあります。
  • 逆に、今年退職した方や帰国する方にも、前年分の請求は必ず届きます。 これが「驚く原因」の大半です。

4. 住民税はいくらですか

住民税は、所得割(所得に応じた負担)と均等割(定額の負担)の合計です。

所得割 — 標準税率10%

  • 道府県民税:4%
  • 市町村民税:6%
  • 政令指定都市(大阪市・横浜市・名古屋市など)では、道府県民税2%・市民税8%となります。合計は同じく10%です。

この10%は、給与の額面ではなく、必要経費や各種所得控除を差し引いた後の課税所得金額に対してかかります。

均等割 — 標準4,000円

  • 道府県民税:1,000円
  • 市町村民税:3,000円

これに森林環境税1,000円が加わります

2024年度(令和6年度)から、国税である森林環境税が1人年額1,000円、住民税の均等割と併せて徴収されています。

したがって定額部分は4,000円+1,000円=年5,000円となり、2026年度もこの取扱いが続いています。

5. どのように納めますか

納付方法は2つあります。

(1) 特別徴収 — 給与から天引き

  • 会社が毎月の給与から住民税を差し引き、市区町村に納めます。
  • 期間は6月支給の給与から翌年5月支給の給与までの12回です。
  • この方法の方は、ご自身で市区町村に納付する必要はありません。
  • 給与を支払う事業主は原則として特別徴収を行う義務があり、これは外国人従業員でも日本人従業員と同様です。

(2) 普通徴収 — 自分で納付

  • 6月頃に、市区町村から納税通知書(納付書)がご自宅に届きます。
  • 銀行、コンビニ、スマホ決済アプリ、口座振替、クレジットカード納付などで納めます(対応方法は自治体により異なります)。
  • 一般に年4回に分けて納めます(6月・8月・10月・翌年1月とする自治体が多いですが、納期は自治体により異なります)。届いた納付書の期限をご確認ください。

6. 納付書はいつ届きますか

  • 普通徴収:6月頃です。
  • 特別徴収:5月頃に会社へ税額決定通知書が届き、6月支給の給与から天引きが始まります。

日本に住んでいて前年に所得があるのに6月を過ぎても何も届かない場合は、非課税と自己判断せず、市区町村の税務課に確認することをおすすめします。

7. 退職・転職するとどうなりますか

退職しても、まだ天引きされていない住民税がなくなるわけではありません。次の2つのいずれかになります。

  • 普通徴収への切替:残りの税額が納付書でご本人に直接請求されます。
  • 一括徴収:残りの税額全額を、最後の給与や退職金からまとめて差し引き、会社が納付します。

特に注意が必要なのは、総務省が事業主向けに示している次の点です。1月から5月に退職する場合は、本人の申出の有無にかかわらず、会社は一括徴収を行う必要があります。 最後の給与の手取りが大きく減ることがありますので、事前に資金を準備してください。

転職を検討中の方は、外国人の転職ガイドもあわせてご覧ください。

8. 帰国する場合はどうすればよいですか

最も見落とされやすい手続きです。総務省は、日本から出国するまでの間に住民税を支払うことができない場合は、出国する前に、日本に住んでいる方の中から自分に代わって税金の手続きを行う「納税管理人」を定め、住んでいる市区町村に届け出る必要があるとしています。

  • 納税管理人は、書類の受領、納税、還付金の受領など納税に関する一切の手続きを本人に代わって行います。
  • 親族である必要はありません。 友人や法人を選ぶこともできます。
  • 江東区の案内によれば、この届出は納税通知書が届く前に出国する場合も、届いた後に出国する場合も必要です。また、給与から特別徴収されていた方も、出国により天引きができなくなるため、届出が必要になります。
  • 同区は、1月2日から6月中に出国する方は、現在の納付が終わっていても翌年度の住民税が課税されるため、改めて納税管理人の届出が必要になると注意を促しています。
  • 出国後の納付方法としては、口座振替クレジットカード納付が用意されている自治体があります。

なお、この納税管理人の手続きは住民税のみに適用されます。帰国時の年金の脱退一時金については、インドネシア人向けの年金手続きガイドをご覧ください。

9. 払わないとどうなりますか

外国人にとって最も深刻なリスクです。総務省は、外国人向けの公式ページで次のように明記しています。

支払うべき住民税を支払っていない場合は、在留期間の更新許可が受けられない場合があります。

さらに、永住許可申請や帰化申請では納税証明書の提出を求められるのが一般的です。滞納はそのまま不許可の理由になり得ます。

支払いが難しい場合は、そのまま放置しないでください。 市区町村の税務課に相談すると、分割納付や納付の猶予に応じてもらえる場合があります。

10. 住民税と所得税の違いは何ですか

住民税

  • 種類:地方税(道府県民税+市町村民税)
  • 計算のもと:前年の所得
  • 納付時期:翌年6月から
  • 税率:所得割 標準10% + 均等割4,000円 + 森林環境税1,000円

所得税

  • 種類:国税
  • 計算のもと:その年の所得
  • 納付時期:毎月の給与から源泉徴収され、年末調整で精算
  • 税率:所得に応じて段階的に高くなる超過累進税率

計算のもとになる年が違うため、退職すると所得税の天引きは止まりますが、住民税の請求は後から届きます。 給与明細の控除項目については日本の給与明細の読み方をご覧ください。

まとめ

  • 住民税は前年の所得で計算され、6月から請求されます。
  • 標準税率は所得割10%+均等割4,000円+森林環境税1,000円です。
  • 1月〜5月の退職では一括徴収となり、最後の給与が大きく減ることがあります。
  • 帰国前に納税管理人を届け出ないと、大きなトラブルになります。
  • 住民税の滞納は、在留期間の更新・永住・帰化に影響する可能性があります。

参考・公式情報

  • 総務省「外国人の方の個人住民税について」:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/individual-inhabitant-tax.html
  • 総務省「個人住民税」:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/150790_06.html
  • 総務省「森林環境税及び森林環境譲与税」:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/150790_18.html
  • 江東区「海外へ出国する場合の住民税の手続きについて(納税管理人の申告)」:https://www.city.koto.lg.jp/060502/kurashi/zekin/kuminze/nouzeikanrinin.html
  • 那珂市「原則すべての事業主の皆さまに従業員の個人住民税を特別徴収(給与天引き)」:https://www.city.naka.lg.jp/kurashi-tetsuduki/shizei/kojin/page001610.html

最終確認日:2026年7月31日。税制や税額は改正される場合があり、細かい取扱いは自治体ごとに異なります。必ずお住まいの市区町村の税務課でご確認ください。

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