メインコンテンツへスキップ

面接の日本語:入室から退室まで、敬語と回答例(JLPT N3〜N2)

約8分で読めます

日本の面接で使う日本語をまとめた記事です。入室から退室までの流れ、必須の敬語、よくある質問への回答例、外国人応募者がやりがちな言葉づかいの間違いを、JLPT N3〜N2レベルで解説します。

Ilustrasi wawancara kerja di Jepang: pelamar asing dan pewawancara, dengan frasa bahasa Jepang untuk 面接

この記事で学べること:

  • 日本の面接の流れ(入室から退室まで)
  • 面接で必ず使う敬語のフレーズと読み方・意味
  • よく聞かれる質問への回答例
  • 外国人応募者がやりがちな言葉づかいの間違い
  • 理解度を確認する練習問題

この日本語がなぜ大切なのか

日本の面接では、回答の内容だけでなく 言葉遣い(ことばづかい)も評価されます。仕事の能力は高いのに、フォーマルな場面でくだけた言葉を使ってしまったり、質問が聞き取れず黙ってしまったりして、評価を下げてしまう外国人応募者は少なくありません。

幸い、面接で使われる表現はほぼ決まっています。パターンが限られているので、覚えてしまえば対応できます。この記事の20ほどのフレーズを押さえておけば、アルバイトの面接でも、特定技能での転職でも、正社員の応募でも、落ち着いて流れについていけます。

この記事のレベルはJLPT N3〜N2程度で、敬語(けいご)が中心です。

日本の面接の流れ

順序はほとんどの場合こうなります。

  1. 入室(にゅうしつ)
  2. 自己紹介(じこしょうかい)
  3. 志望動機(しぼうどうき)
  4. 質疑応答(しつぎおうとう)
  5. 逆質問(ぎゃくしつもん)
  6. 退室(たいしつ)

順番にフレーズを見ていきます。

1. 入室のとき

日本語: 失礼します

読み方: しつれいします

意味: 部屋に入るとき・出るときのあいさつ

例文: (ノックを3回してから)失礼します。

ドアを3回ノックし、「どうぞ」と言われてから開けます。すぐに座らず、「お掛けください」と言われてから着席します。

日本語: 本日はお時間をいただき、ありがとうございます

読み方: ほんじつはおじかんをいただき、ありがとうございます

意味: 時間をとってもらったことへのお礼

例文: 本日はお時間をいただき、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

フォーマルな場面では「今日」より「本日」、「あした」より「明日(あす)」を使うと、より改まった印象になります。

2. 自己紹介

日本語: 〜と申します

読み方: 〜ともうします

意味: 「〜と言います」の謙譲語

例文: インドネシアから参りました、リナ・サリと申します。

「参りました」は「来ました」の謙譲語(けんじょうご)です。自分の行動に謙譲語を使うことが、丁寧な印象につながります。

日本語: 現在は〜の仕事をしております

読み方: げんざいは〜のしごとをしております

意味: 今の仕事を説明する言い方

例文: 現在は自動車部品の工場で、品質検査の仕事をしております。

「しております」は「しています」の謙譲表現です。自分のことを話すときは常にこちらを使います。

日本語: 職務経歴

読み方: しょくむけいれき

意味: これまでの仕事の経歴

例文: これまでの職務経歴を簡単にご説明いたします。

3. よく聞かれる質問

日本語: 志望動機を教えてください

読み方: しぼうどうきをおしえてください

意味: 応募した理由を尋ねる質問

例文: 御社の技術を学び、長く働きたいと考え、応募いたしました。

答え方の型は「理由 → 経験 → 将来」の順にすると、まとまりやすくなります。

日本語: 長所と短所は何ですか

読み方: ちょうしょとたんしょはなんですか

意味: 強みと弱みを尋ねる質問

例文: 長所は、最後まで諦めないところです。短所は心配性なところですが、事前に確認する習慣で補っております。

短所は、弱みを述べたあとに必ず「どう対処しているか」まで続けます。弱みで終わらせないことが大切です。

日本語: 前の会社を辞めた理由は何ですか

読み方: まえのかいしゃをやめたりゆうはなんですか

意味: 退職理由を尋ねる質問

例文: 新しい分野に挑戦したいと考え、退職いたしました。

前の会社の批判は避け、前向きな言い方に変えます。

日本語: 日本語はどのくらい話せますか

読み方: にほんごはどのくらいはなせますか

意味: 日本語力を尋ねる質問

例文: 日本語能力試験N3に合格しており、日常会話と業務連絡は問題ありません。

「少しだけ」と答えると自信がない印象になります。JLPTの級、在住年数、実務経験など、確認できる事実で答えます。

4. 覚えておきたい敬語

日本語: 御社 / 貴社

読み方: おんしゃ / きしゃ

意味: 相手の会社を指す敬称

例文: 御社の求人を拝見し、応募いたしました。

話すときは「御社」、書くときは「貴社」を使います(メール・履歴書は「貴社」)。

日本語: 拝見する

読み方: はいけんする

意味: 「見る」の謙譲語

例文: ホームページを拝見しました。

日本語: 伺う

読み方: うかがう

意味: 「聞く」「行く」の謙譲語

例文: 一点、伺ってもよろしいでしょうか。

日本語: 承知しました

読み方: しょうちしました

意味: 「わかりました」の丁寧な言い方

例文: 承知しました。当日は10時に伺います。

日本語: 〜させていただきます

読み方: 〜させていただきます

意味: 相手の許可を前提とした、へりくだった言い方

例文: 前職の経験について、説明させていただきます。

多用すると不自然になります。相手の許可が関わる場面だけで使います。

5. 質問が聞き取れなかったとき

外国人応募者にとって、ここが最も助けになる部分です。黙ってしまうのは評価を下げますが、丁寧に聞き返すことはむしろ好印象です。

日本語: 恐れ入りますが、もう一度お願いできますでしょうか

読み方: おそれいりますが、もういちどおねがいできますでしょうか

意味: もう一度言ってほしいと丁寧に頼む言い方

例文: 恐れ入りますが、もう一度お願いできますでしょうか。

日本語: 少しゆっくりお話しいただけますと助かります

読み方: すこしゆっくりおはなしいただけますとたすかります

意味: ゆっくり話してほしいと丁寧に頼む言い方

例文: 申し訳ございません、少しゆっくりお話しいただけますと助かります。

日本語: 〜という理解でよろしいでしょうか

読み方: 〜というりかいでよろしいでしょうか

意味: 自分の理解が正しいか確認する言い方

例文: 勤務は週5日という理解でよろしいでしょうか。

6. 逆質問と退室

面接の最後には、ほぼ必ず「何かご質問はありますか」と聞かれます。「特にありません」と答えると、関心が薄いと受け取られがちです。1〜2問は用意しておきます。

日本語: 〜について教えていただけますか

読み方: 〜についておしえていただけますか

意味: 丁寧に説明を求める言い方

例文: 入社後の研修について教えていただけますか。

日本語: 在留資格の変更手続きについて

読み方: ざいりゅうしかくのへんこうてつづきについて

意味: 在留資格の変更に関する確認

例文: 内定をいただいた場合、在留資格の変更手続きはご支援いただけますでしょうか。

これは遠慮せずに確認してよい質問です。企業側も、在留資格と業務内容が合っているかを確認する必要があります。

日本語: 本日はありがとうございました。失礼いたします

読み方: ほんじつはありがとうございました。しつれいいたします

意味: 退室時のあいさつ

例文: 本日はありがとうございました。失礼いたします。

立ち上がり、30度ほどおじぎをしてから退室します。「失礼いたします」は「失礼します」より丁寧です。

よくある間違い

「了解しました」→ 面接官に対しては「承知しました」を使います。「了解」は対等か目下に向けた響きがあります。

二重敬語(にじゅうけいご)。例:「お伺いさせていただきます」は誤りで、「伺います」で十分です。敬語を重ねても丁寧にはなりません。

「御社」と「貴社」の混同。話すときは「御社」、書くときは「貴社」です。

「わたし的には」はくだけた表現です。「私といたしましては」または「私は」に置き換えます。

「大丈夫です」は「可能」か「不要」か曖昧です。面接では「はい、可能です」「申し訳ございませんが、難しいです」とはっきり答えます。

面接官を「あなた」と呼ばないこと。「〜さん」と名字で呼ぶか、代名詞を使わずに話します。

練習問題

問1. 空欄に入る言葉はどれですか。御社のホームページを(   )しました。

a. 見て b. 拝見 c. ご覧

問2. 面接官への返事として正しいものはどれですか。

a. 了解しました b. 承知しました c. わかった

問3. 質問が聞き取れなかったとき、何と言いますか。

a. え、なんですか b. もう一回言って c. 恐れ入りますが、もう一度お願いできますでしょうか

解答: 問1 = b(拝見しました)/問2 = b(承知しました)/問3 = c

まとめ

  • 面接の流れは「入室 → 自己紹介 → 志望動機 → 質疑応答 → 逆質問 → 退室」でほぼ固定です。
  • 自分のことは謙譲語で。「申します・参ります・しております・拝見する・伺う」。
  • 話すときは「御社」、書くときは「貴社」。
  • 聞き取れないときに黙らないこと。「恐れ入りますが、もう一度お願いできますでしょうか」が助けになります。
  • 逆質問を最低1つ用意し、必要なら在留資格変更の支援についても確認します。
  • 「了解しました」「二重敬語」「わたし的には」は避けます。

読むだけでなく、声に出して練習してください。面接は目ではなく、耳と口で評価されます。

参考・出典

  • 文化庁「敬語の指針」: https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/keigo_tosin.pdf
  • ハローワークインターネットサービス(厚生労働省): https://www.hellowork.mhlw.go.jp/
  • 日本語能力試験 JLPT 公式サイト: https://www.jlpt.jp/
  • 外国人雇用サービスセンター(厚生労働省): https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/jigyounushi/page06_00002.html
共有WhatsAppLINEFacebook